山での出来事~ダージリン・シッキム 1~

今回はダージリンに行こう、日本を出る前からそう決めていた。
美味しいチベット料理が食べられるインドの山岳地帯は私のお気に入り。
久々のインド行きにテンションも上がりっぱなしだった私だったけど、
いきなり成田空港で足止め。そう、オーバーブッキングで翌日便になってしまった。
そして次のバングラディッシュでもフライトキャンセルを喰らい、ダッカで1日足止め。
なんだか今回の旅、リズムが狂うな、、、、と予定より2日遅れてカルカッタに到着。
しばらくカルカッタでインドの空気に慣れてから動き始めよう、、、、と思っていたら
同じドミトリーのドイツ人のおばさん、世話焼きで人はいいのだけど
完全にいっちゃっている。朝の6時から聖なる説法が始まる。
宇宙の扉が開きエナジーが降り注ぐのよっ!!
と瞳孔開きっぱなしで1時間に渡る説法は既に2日目に突入。
う~ん、ちょっと辛い。予定よりちょっと早いけどダージリンに行こう!!とチケットを買いに行く。

予約票を記入して順番を待っていると、隣に座っていたインド人らしき男性に声を掛けられる。
「ダージリンに行くのか?だったらその列車はお勧めしないな」と。
なんでも私の乗ろうとしていたその列車、外国のガイドブックに載っている有名な便で
それに乗ってしまうと次に乗り換えるトイ・トレイン(ダージリンで有名な山岳列車)のチケットを
購入するのが大変らしい。、「みんな一斉に下車してトイ・トレインのチケットを購入しようとするからね。
その便よりもう1本前の列車のほうがいい、ゆっくり朝食でも食べてから
トイ・トレインのチケットの順番待ちに並べるよ」と。
この人、実はインド人でなくてバングラディッシュ人のツアーガイドさん。
クライアントのチケットを購入しにこのリザベーション・オフィスにしょっちゅう出入りをしているらしい。
時刻表の見方の分からない他の旅行者やチケットの買い方がわからずオフィスをうろうろしている
外国人に声を掛け、なんだか職員のようにみんなに親切を振りまいている。
時刻表を調べて予約票の書き方まで教えてくれる。妙に親切な人である。
妙な親切、、、、インドでは疑え、が鉄則だけどなんだけど金銭を要求するそぶりもないし、
ホテルのプロモーションを始めるわけでもなく、純粋に親切な人のよう。
ありがとう、、、、インドで、それもインドの都会で純粋な親切を受けるのは稀なこと。

翌日の夕方、カルカッタ駅から夜行列車に乗る。
翌朝8時には目的の駅に付いてそのあとゆっくり朝食を取りトイ・トレインに乗って
ダージリンに到着できる、、、、はずだった。
、、、、、寝過ごしました。
目的の駅を通過して1時間ほど後に、蚕棚のような寝台列車の中で眼が覚めました。
だいたい、この列車に乗り続けてしまうとアッサム州に入ってしまう。
なんだったらアッサムに行ってみようかな、、、これからの時代はダージリンティーでなくて
アッサムティーかも、、、なんてのんきに構えていた私だったけど、
「アッサム州南西部はボド族分離主義者の暴動で立ち入れないことがよくある。
北東部を列車で移動する際には、強盗にある危険がある。必ず現地の治安状況を確認すべきである」と
ロンリープラネット557ページに書かれていたことを思い出す。
キナ臭い国のキナ臭い場所はもうこりごりな私。
「私、ダージリンに行きたかったのだけど、、、、」周りの乗客にそう告白することにした。
「お前、もうとっくに駅は過ぎているぞ!!」みんな大慌て。
蚕棚の上から私の荷物を降ろしてくれたり、車掌さんに聞いてくれたり。
「次の駅で降りなさい」とみんなが教えてくれる。
ありがとう、みんな。でも降りてからどうやってダージリンに行けばいいのだろう?
周りのインド人が知っているはずもない、、、よな。どうにかなるさ、、、、、きっと。

降りるべき駅を過ぎてから1時間30分。やっと列車は停車する。
、、、、その駅で降りたのは私だけ、の小さな、恐らくガイドブックには載っていないであろう駅。
改札を出ると、サイクルリキシャのおじさんがひとり。
「げっ、なんで外人がいるんだ?」驚くおじさん。
「私、ダージリンに行きたいのだけど、、、、」予想通り英語は通じない。
ヒンディー語でも試してみるが、ダメ。ああ、ここはベンガル地方。ベンガル語でないとダメなのか。
とにかく「ダージリン、ダージリン、ダージリン」と連呼する。
「よし、わかった、乗れ」というジェスチャーをするおじさん。
もちろん、標高2000メートルのダージリンまでリキシャで連れて行ってもらえるとは思っていない。
どこかバス停まで連れて行ってくれるんだろう、、、、、、
田舎道を走ること30分。やっと舗装されている道路に出る。
人が集まっているところを見るとどうやらここにバスが来るらしい。
やっと来たローカルバスに乗り、「ダージリン行きのバスの出るバスステーションまでお願い!」の英語で通じた!!
バスに乗り込むとどっと疲れが出た。
なにしているんだろう?私。
大体今回の旅はまったくもって予定通りに物事が進まない。
成田で、バングラディッシュで足止め。ゆっくり滞在するはずだったカルカッタも3日で脱出。
トドメは列車の乗り過ごし。、、、、インドにお呼ばれされていないのかも、私。相当弱気になる。

1時間ほどで大きなバスステーションに到着する。
どうやらここからダージリン行きのバスが出発するらしい。
トイ・トレインに乗りたくてダージリンを目指した私。
でもすでにトイ・トレインは出発している。乗るには明日まで待たなくてはいけないはず。
もう、どうでもいいや。どんな交通手段でもダージリンに到着できればいい。
「終点・ダージリン」だったら寝過ごすこともないわけだし、バスで行ってしまえ!!
広いステーションを探すとダージリン行きのバスを発見。
人があまり乗っていないところをみるとすぐに出発するわけではなさそうだ。
よし、次はチケット売り場を探さないと、、、、と思っていたら
バスの窓際に外国人が座っているのが見える。
「すみません、チケット売り場は何処ですか?」
私が声を掛けたその人が、これから始まる「ちょっと不思議なこと」を共有することになる
山の中での旅パートナーだった。

投稿者:

tigressyogi

1969年冬・東京に生まれる 世界放浪中にクリスタルの美しさに心を奪われ クリスタルショップ Tigress Yogi を立ち上げる 筋金入りの偏頭痛持ちだか、日本を離れるとなぜか頭痛は消える 米国クリスタルアカデミーIntermediateコース終了 出没地:インド、ネパールその他山岳地帯

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