6 クンブメーラ、テント泊

初日は、ここまで連れてきてくれたゴラットナートというサドゥクループのテントに泊まる。
後から聞くとこのグループは、厳しいルールがあるようで、
一緒のサドゥたちとゲートから入ろうとすると、私だけ、
思いっきり警備のポリスに止められる。どうも外人はお断りのテントのよう。

「いいだ、そのジャパニは自分たちの友達だから」とサドゥが叫んでくれて
私も、無事エントランスを通過。

始めに偉いサドゥのテントにご挨拶しに行く。
10人ほどのサドゥたちが雑魚寝しているテント。
そのテントの中でも3人の迫力のあるサドゥが、どうも偉い人らしい。
一緒だったサドゥもそれぞれの流儀で挨拶をする。それは何かの儀式のように見え、なぜか背中がゾクゾクとしてくる。
インド人女性もサドゥに頭をたれる。
私は、完全に珍入者だ。手を合わせてナマステーが限度、、、なほどの緊張感。
、、、とても写真撮っていいですか?なんて言える雰囲気ではない。

さっきから私の横で、たてに折りたたんだ毛布がぶら下がっていて時々揺れる。
カーテン代わりか、干してあるのかと気にしてなかったのだけど、
ふと上を見上げると、それは「座らない修行中」のサドゥで
蓑虫のように毛布に包まって肘用ハンモックにぶら下がりながらご飯を食べていた。

様子をうまく説明できないので、別のサドゥの写真だけど、こんな感じの修行。

このままご飯を食べる、寝る。歩くことはできるので、食器は返したりのときは歩く。
どのくらいこの修行を続けているのかわからないけど、足の甲はパンパンに浮腫んでいた。

夜も更けて寒いので、蓑虫のように毛布に包まれている。兄弟弟子が毛布を巻いてあげる。
真横にサドゥがぶら下がっている、、、、悲鳴を上げる1歩手前だった、、、、

「コヤツは誰だ?」みたいなことを(私のことだ)ビッグサドゥが聞く。
一緒だったサドゥが「バラナシから一緒で、、、」「ジャパニーズで、、、、」
「名前はマヤ」みたいなことを説明している。

アヤ、と名前を教えたはずなのに、なぜが「マヤ」に改名されている。
翌朝には更に「マリア」に改名されて、
キャンプ内を歩いていると、テントの中から「マリアー!チャイ飲んで行け!」と声が掛かる。
どうも外国人は私ひとりのようで、朝には伝達事項のように「ジャパニのマリアがいる」ことが
伝わっている模様。マリアでもマヤでも、もう何でもいいや。
私のこと、呼んでいるってわかるなら。

この日はこの雑魚寝テントで私もサドゥたちと雑魚寝となる。
ふと上を見上げると、ぶら下がっているサドゥ、、、、、
、、、濃すぎる。サドゥの生活を垣間見たい、、、と思っていたけど、
ぶら下がりサドゥを眺めながら寝るって、ここまで濃い世界でなくてもいいのよ、私。 初日から最もディープな世界に投げ込まれた感がある。 
横になっていても、なぜかビッグサドゥが、私のほっぺをつまんできたり、
顔の上に毛布をどさっとかぶせてきたりする。
もの珍しいものに、茶々を入れているような感じなんだけど、
とほほ、サドゥに対してどんな対応をしてよいのかわからず。
もう、どうでもいい。雨風しのげて足を伸ばして寝ることができるなら、
なにがぶら下がっていようと。ほっぺつままれようと。
24時間以上掛けて、やっと足を伸ばして横になることができる。それだけで幸せだ。

この修行の後に、彼は何を得るのだろう?
考えるには疲れすぎている。
いつのまにかその姿を見上げながら深い眠りにつく。

明日は友達のいるテントに移動。本格的なクンブメーラ生活が始まる。

濃霧に包まれる朝のサドゥテント

投稿者:

tigressyogi

1969年冬・東京に生まれる 世界放浪中にクリスタルの美しさに心を奪われ クリスタルショップ Tigress Yogi を立ち上げる 筋金入りの偏頭痛持ちだか、日本を離れるとなぜか頭痛は消える 米国クリスタルアカデミーIntermediateコース終了 出没地:インド、ネパールその他山岳地帯

コメントを残す