2010/10/01 15:05:34
名前は以前から知っていたし、その教えも断片的に小耳に挟んでいたのだけど、
彼の本を今まで読んだことがなかった。
メディアに映る彼の写真は、すでにおじいちゃんで白髪頭で、白黒写真。
(白黒写真の老人は、ヨーロッパ人とインド人の区別がつかない)
彼の話はとてもクールで論理的。
私はずっと、彼のことをイギリス人だと思っていた。
クリシュナムルティ、、、間違いなくインドの名前なんだけど、
イギリス人の、ホーリーネームだと思っていた。
インド人だったとは。
少年時にマイトレーヤとして見出され、イギリスに渡り教育を受ける。
生まれ育った国と文化から引き離され、一心同体だった弟の早すぎる死。
選ばれし者の宿命、、、と言ってしまえばそれまでだけど、
彼が歩んできた過酷なその道のりに心が締め付けられる、なぜか。
今年のインドの旅でプシュカルに滞在していたときのこと。
夢の中で知らない人が出てきて、その人と瞑想していたことをブログに記した。(コチラ)
まったく知らない人が夢に出てくるのは珍しいことで印象的だった。
「その人」の姿、着ているもの、肌の色、髪型、すべてが
写真に写る14歳のときのクリシュナムルティとまったく同じだった。
、、、、、「だった」ことを、この本を読んで1ヶ月ほどたって気がついた。ある日、突然。
「彼」のために組織された宗教集団の長となり、
そして「真理は道なき土地。いかなる宗教、宗派によってもそれに近づくことはできない。」
そう言ってその団体を解散してしまった。
ちゃぶ台ひっくり返す、とはこのこと。
それ言っちゃ、おしまいなのではないか???
特定の宗教色に染まらず、そして私たちと同じ現代を生きた人なので
彼の言葉は現代を生きる私たちにとって入りやすいと思う。
巷で流行っているスピリチュアル。
信者となったり、出家をしてまでも神を求めるスピリチュアル。
そして何処にも属さず、グルを持たず既成の神を見ず
ひたすら自分の内側を見つめるスピリチュアル。
クリシュナムルティの言葉は第3のスピリチュアルを示してくれた。
彼がいわんとしていること。
今の私が想像もできない深さと広さから湧き出てきた言葉だと思う。
やさしさや癒し、それさえも超越した愛を知っての言葉のような気がする。
クリシュナムルティの本は、翻訳されているだけでも相当な数になるので
少しずつ読んでみたいな、と思っています。
あまりの奥深さに、びっくりな彼の言葉。