
ひたすら歩く。
クンブメーラの会場は四方25キロで、「会場」というより「町」に近い。
お昼ちょっと前に、やっとサンガンに到着。
サンガンとは、ガンジス河とヤムナー河が合流する地点。
このサンガンで、2月10日に沐浴するためにインド中から人々が集まる。
恐らく12年前は、このサンガンまでたどり着いていないような気がする。
河の水は、、、、、正直いわなくとも、汚い。絶対的に汚い。
後から聞いた話では、地元新聞では毎日、河の汚染度と、
町の空気中汚染度が発表される。
「知っちゃったらとても沐浴する気になれないよ」ととある日本人の方に言われた。
もちろん、私は沐浴する気はなくて、着替えも持ってきていないし、
沐浴用の布も持ってきていない。
沐浴風景を撮影できたらな、、そんな軽い気持ちで
永遠に終わりの来ないような、道のりを乗り越えてきた。(マゾな世界)

サンガンの、前の通り。壊れたチャッパル(サンダル)が無造作に捨ててある。人混みでサンダル踏まれて無くしちゃったり、鼻緒が壊れちゃったり。
アウシュビッツにもこんな展示、あったよね、確か。
荷物を置いて、みんなでしばし休憩。
「さぁ、沐浴だ。先に行っていいよ、荷物は見ておくから」とサドゥ。
えっ?
ワタシモ、モクヨク、スルノデスカ?ココデ?
一緒に来たのはインド人である。サドゥである。
当然観光ではなく、沐浴しにきたのである。
一緒に来たんだから、そんなの当たり前でしょ?ってな感じで。
勧められたら、もうやるしなかない。
いや、単にNoの言えない日本人になってただけ。
いつでにドイツ人のお兄さんは、はっきりNo!と言い、
サドゥに「なんで?」と聞き返されていた。
こいつ、何しに来たんだ?とサドゥは不思議そうな顔してたけど、
ドイツ人、あなたは正しい、、、、に一票。
これだけの人の中で、サンガンのエリアは本当に小さく区切られている。
宿のオーナーの奥さんが布を貸してくれて、
「最初に手と腕に水を掛けて。そして次は自分の頭に。
その次に3回、河の中に身を沈めるの。ティケ?(O.K)」
うん、知っているよ。ハルドワールでやったから。
ハルドワードでは、できたから!!
太陽に、天に向かって手を合わせ、心の中で祈る。
「新たな12年が始まりますように」と。
我ながら、ナイスな願いではないか。
ふと周りを見渡すと、インド人たちはちゃんと指で両目と鼻を押さえて
水に浸かっている。あ、そうなんだ、聖なる河でも、やっぱりそうなんだ。
、、、、、無防備すぎたな、私。
「冷たいけど、気分は最高に幸せよ」とインド人女性。
私も確かに達成感はあったけど、う〜ん、大丈夫か?自分。
この河、潜っちゃったよ、足に擦り傷もあるのに。
みんな無事に沐浴を終えて幸せそう。
さあ、今日の宿泊先のテントに向かおう。
が、サドゥたちもあまりにも広すぎて自分たちの宗派のテントがどこにあるのかさっぱりわからない。広すぎる、いくらなんでも広すぎるのである。結局目的のテントにたどり着くのに数時間。日も暮れていた