久しぶりに最近読んだ本のご紹介。
旅好きにとってはどこにもいくことができないこの時期、せめて気持ち的に旅を、インドを感じたくて最近読んだインド系の本のご紹介です。注:リンクはamazon に飛びます。
プロビール・ビカシュ・シャーカー (著)
著書は現在のバングラディッシュ出身。今では国が違うけれどバングラデッシュは元々、インドの一部でイギリス植民地時代の首都はコルカタ。このコルカタを中心としたバングラディッシュを含む地域がベンガル地方。このベンガル地方に焦点を当てて、イギリス直民地時代からインド独立、バングラディッシュ独立までの歴史を日本との関係を軸に書かれた本です。この本には東京裁判で判事を務めたパール判事(この方もベンガル出身)についても書かれています。第二次世界大戦と東京裁判については私たちが学んだ、または刷り込まれた認識とは随分違う見方で書かれている。詳しくは本書で。ただ一つ、パール判事は「日本の味方」ではなく、「勝者が敗者を裁く」こと自体に疑問を投げかけたと言うこと。これだけはちゃんと認識していないと、思想が変な方向に向かっていくので要注意。読み応えのある本です。
☆ ナチュロパシー マハトマガンディーの自然治療 松本恭 (著)
インドにある自然治療センターに滞在した著者の本。私もいつか機会があったらこのアシュラムに滞在して治療を受けたい。日本にも湯治という文化があるけれど、インドのこのようなアシュラムは施術はもちろんのこと、食事療法もあり日々の生活全般を通して治療をしていく。なので滞在型。(日々の食事がインド食でもオッケー!という人でないと辛いかな。)もちろん、外国人向けのリゾート系アシュラムもインドにはあるのだけど、「ガチな治療」を受けたい私は、いつの日にか!と思ってる。読み進めていると、いかに自分が不自然な生活様式を送っているかを認識。
こちらはアマゾンプライムで見つけたドキュメンタリー映画。1965年、一人の僧侶スワミス・ラブパード(この方もベンガル出身)が後ろ盾もお金もなく70歳の時にニューヨークに単身で渡り布教活動を始めるドキュメンタリー映画。今では世界中に彼の立ち上げたISKCON(クリシュナ意識国際協会)がある。20年以上も昔、渋谷の交差点の近くで、ISKCONの信者たちがマントラを唱えながら歌い、踊っていたのを何度か見かけたことがある。悪意も偏見もなく、どう見ても「奇妙」だった。「インドの宗教なんだな」それしか感想はなかった。そののち、インドのある村で一人の信者の方と出会った。特に入信を進めるわけでもなく、「お寺の前でサンキールタン(楽器を鳴らしながらマントラを唱えること)しているから、気が向いたらおいで」ってな感じで私も暇だったので、参加していた。お寺の敷地内、太陽で温まった大理石の床の上に座りヒマラヤ山脈を見ながらマントラを唱える。私はとても幸せな気分だった。正確に言えば、喜びのようなものが湧き上がってくる感覚。これがマントラの威力なんだな、と実感した。今でも時々、ふとマントラが口に出ることがある。瞬時に私をあのヒマラヤの村に運んでくれる。このドキュメンタリー映画を見て、あのインドの村で声をかけてくれた人はアメリカ人で年代的にもスワミが存命の頃で、彼が「私の師匠に出会ってその目を見た時、この人は”本物だ”と確信した」と言っていたのは、スワミご本人のことで直接、教えを学んだ人だったんだな、と今更ながら理解する。
さて、最近購入する書物は可能な限り電子書籍を購入している。これ以上、本を増やしたくない、というのがその理由。便利な世の中になったな、と思う反面、友達とかに「この本、貸してあげる」ということができなくなった。あと、これは感覚なだけだと思うけど、紙の本の方が頭に入ってきやすい気がする。「大事に」なりそうな本は、紙の本で、それ以外は、電子書籍を購入。本当は全部、紙の本を購入して必要となくなった時、必要な人に渡す、、、、そうしていきたいのが本音なのだけど。