オーダー作品より

虹宿るクリスタル

催事出店が終了し、ただいまオーダー作品を作り始めています。

余談ですが、この梅雨の時期は気象病なる低気圧の洗礼を受け、色々と計画通りに行動が取れないのがとても辛いところ。若かりしころはその若さに任せて乗り切ることが可能だったのだけど、今となってはそうはいかない。できるだけ余裕のある計画を立てて無理をしないことを心がける。なので、このオーダーも前倒しして取り掛かり、お約束納期に間に合いそうでホッとしています。

今回は療養中の友人へのプレゼント、ということで頂いたオーダーです。

事前にいくつかのクリスタルをお預かりしてメールでのやり取りの中でこのクリスタルをチョイスさせて頂きました。デザイン、コードの色もお任せ、のコースです。

どのような色にも染まっていないピュアな存在、というイメージが湧いてきてコードの色もクリスタルを引き立たせることなく逆に同化させるイメージ。それでも喉のチャクラの色、水色を入れたくて、ポイントに小さな透明感のあるアクアマリンの細石ビーズを控えめに添えてみました。

頂くオーダーは様々な理由や動機があって、私のもとに運ばれてきいます。自分のため、プレゼント用に、記念日に、そして今回のように療養中の方へのプレゼント、などなど。

石をじっくりと時間をかけて観察し、「今だ!」という瞬間がきたら作り始める。逆にその瞬間が来ないとなかなか作り始められない、納期が迫ってきても。

療養中の方へのオーダーについて特に気をつけているのが余計な念、、、、のようなもの、を決して作品に注入しないこと。元気になってほしい、全快してほしい、など優しさに見えるその念 が身につける人のためにならないこと、多々ある。押し付けない、とも言える。たとえそれが肯定的な念や思いであっても。

突き放したような考えにも思えるかもしれないけれど、怪我をしていたり、体調がすぐれなかったり、病気の症状があったりするとき、人は全てのことにたいして過敏になる。肯定的な思いや優しさからくる祈りや願いであってもときとしてそれは本人してみればものすごい負担になることを経験上知っている。

その時が来たら、ひたすらココロを空っぽにして私はただ、指先を動かし、石に色を添え形にする。作品がどのように作用して欲しいか、のエゴは持たない。

不思議なことに。

そうして作り上げた作品のほうが小さな奇跡がどこからか舞い降りてくる。

本当に、不思議。

御礼

2日間にわたるヨコハマハンドメイドマルシェの出店が終了しました。

ブースにお立ち寄りして頂いた方々、ありがとうございました。

マクラメ作っている方とのお話、インド話、お目当ての作品を見にきてくれた方。ハンドメイドマルシェは箱が大きい分、多くの方にお立ち寄り頂いきました。そうそう、友人もたくさんきてくれて、ちょっとした同窓会気分。

催事に二度と参加できないんじゃないか?どころかもう石の仕事は出来ないのではないか?と体調も気持ちも落ち込んでいた時期を通り過ぎて(ブログ参照:転んで、立ち上がって、また前に進む。)こうやって「自分の好きなもの」を、「自分で作って」、直接「人に受け渡す」、という一連の行為が今、この時代にできること、とても感謝しています。

2年前から始まったコロナ禍。この大きな波が私を本来の居場所に押し戻してくれたように思う。コロナに感謝するつもりは毛頭ない。断じてない。世界中で多くの人が亡くなり、仕事を失い、居場所を失った人がたくさんいる。治療薬さえまだなく今現在も私たちは脅威にさらされている。私自身もコロナ禍の影響で仕事の一つを失って、本当にどうやって生きていこう?と身がすくむ思いも経験した。線路に飛び込む人たちの気持ちもわかるし、明日は我が身、、、と思うことさえあった。

強制的にあの「2年前までの居場所」を奪われて、「本来の居場所」に戻る決心をしたのだと思う。(それでも戻れないんじゃないか?という不安もあった)

何が、どう作用するかって、本当にわからない。でもこの2年を振り返って、何歳になってもやり直しはできるんだということ、一見、前進していない成果が見えないことでも継続していくと「何かが」見えてくるんだ、ということを学んだような気がします。

久々の祭りの後の余韻。

今後もいくつかの催事に出店する予定ではありますが、今しばらくは頂いているオーダー作品作りに集中しようと思います。