怒涛のインド・マナリ行き 2008/07/14 11:12:33

あんなに辛かった水下痢・熱も正味2日間苦しんで、すっかりと治る。
あの苦しみが嘘のよう、、、、、

そんな訳で、10日間ほどインドに行くことにする。
朝一番のフライトでデリーに入り、そのままバスターミナルに直行して、
ナイトバスに乗り、翌日早朝にはインド側からヒマラヤを眺める、、、、
そんな予定でした。

そんな、予定でした、、、、、、

今回のインド行き、最初からつまづいた。
まず、カトマンドゥの空港で、飛行機が遅れ3時間も小さな、小さな、
とても一国の首都の空港とは思えない空港で、3時間待機する。
フライト時間はたったの1時間20分なのに、3時間待たされる。

なんとかお昼にニューデリーの空港に到着。
空港内のツーリストインフォメーションで、北部地域行きのバスターミナルの場所を確認する。

、、、ここまではよかったけど、乗ったタクシーが曲者だった。

インドを旅する人の間では有名な話なんだけど、
インドの最大の関門(洗礼)はこのデリーの空港。
正確に言うと、デリー空港から目的地(だいたいは安宿街)までのタクシー。
、、、、目的地までまっすぐ行かないタクシー。
なんだかわけのわからぬ旅行代理店に連れ込まれ、
「お前の泊ろうとしているホテルは閉鎖中」と言って他のホテルに宿泊させようとする。
もしくは、高額なツアーを組む羽目になる、、、、
この被害、10年以上前からちっとも減らない。

「そんなの、振り切ってしまえばいい、、、」そう思う人もいるかも知れない。
でもこのアクシデントが起こるのは日没後が多い。
デリー空港は24時間フライトがあるし、だいたい安いチケットは真夜中の到着。
真夜中に、土地勘のない外国人が旅行代理店に連れ込まれ、
イヤイヤ高額ツアーを組んでしまったりするのです。

お金だけ失うならまだまし。
数年前には真夜中のデリー空港の裏の空き地で、到着したばかりのヨーロッパ人女性が
タクシーの中で殺されちゃった、、、、洒落にならない事件が起こった。
それも、流しのタクシーでなくて、プリペイドタクシー――――
タクシーのナンバーと、乗客の名前とパスポートナンバーをちゃんと控えてから前払いで、
均一料金で目的地まで行ってくれる安全なはずのタクシーで起こってしまった事件。

「デリー空港には魔物が住んでいる」、、、、本当にそう思う。

そんな魔物に遭遇したくないために、夕方到着便でも構わなかった私は
わざわぜ早朝便でニューデリーに到着した。

幸運なことに今まで4回ほどニューデリー空港から入国しているけど
この魔物に遭遇したことはない私。

でも今回初めて「まっすぐ目的地に行ってくれないタクシー」に遭遇。

タクシーのドライバーがやたらと私の目的地のバスターミナルは良くない、を連発する。
インド人用のバスターミナルなので英語表示がないから
外国人である私は目的のバスのチケットを探すのに苦労する、
ガバメントバスは良くない、ツーリスト用のバスではないから良くない、、、などなど。

「あなたの話はよーくわかりました。でも目的地に行ってください。」
あとは、無言。おやじの話に相槌も打たず。

、、、でもタクシーは目的地に行かない。
細い路地を入って、なんだか知らない建物の前に到着。
ここは、◎■~=観光局。ここでバスのチケットが買えるから値段を聞いてこいと言う。

、、、無言。そして絶対にタクシーを降りない私。

「どうした?ツーリストバスはここから出発する。チケットもここで買えるから」

、、、、無言でオヤジをじっと見つめる。無表情で。

車中で見詰め合うふたり。
オヤジの眼が「あれ?おかしいな、、、」という表情に変わった瞬間、

「バスターミナル、プリーズ。」と、
少し強気の口調で一言。この間も絶対眼をそらさない。

「、、、、ティケ、、、(O.K)」 オヤジは諦めたらしく、タクシーは動き出す。

大体、朝から何も食べていない私はすこぶる機嫌が悪い。
ここで怒鳴り散らしてオヤジとケンカするエネルギーが勿体無い。
でも、もう一言、オヤジがプッシュしたら完全に切れていた私。(理由:お腹が空いているから)
「ガバメントバスは良くない、、、、」
「チケットを探すの困難、、、、」

100歩譲って、一人ぼっちの旅行者への親切心、、、、そんなものは今のところ、どうでもいい。

それよりインド国民、いや、デリー市民として
「魔物が住まうデリー空港」「デリーの人間の言うことは嘘ばっかり」
、、、、そんな汚名を返上する努力をしろ。
旅人への親切心はその後だ。
、、、、なんとか寄り道したけど、無事バスターミナルに到着。

でも怒涛のインドはこれから。

雨のカトマンドゥ 2008/06/17 19:22:34

こんにちは。ただいまネパールの首都、カトマンドウに居ます。
時刻は午後の7時30分です。
久々のネパールですが、知り合いに再会したり
いろいろクリスタルを見たりで、なかなか充実した毎日です。

たまたま入ったクリスタル屋さん(今まで知らなかったお店です)で、
「こういうものを探しているんだよね、、、、」と言ってみたら、
「店にはあまり置いていないけど、家にならいっぱいある、今から家に来い!」とのこと。

で、早速お店を閉めて、バイクの後ろに乗っけてもらって
そのクリスタル屋さんの家までゴー。

お店からだいたい5キロの道のりの間、
そう言えば小さい頃から「知らない人について行っては行けません!」と
親によく言われていたな、、、、そんなことを思い出す。
小さいころからずーと言われていたのに、
いい歳になって、それも外国で、知らない人について行っちゃっている自分。
大丈夫なのか???

でも知らない人について行って大正解。
本当にいっぱいのクリスタルを見せてくれたし、
箱売りではなくて、好きなものだけ選んで買うことができました。

ネパール人の最大の美徳は、人と人の間に距離がないこと。
そして、1度「オトモダチ」になると、どこまでも親切なこと。

日本での私だったら、絶対初対面の人を家になんて招かない。
それもついさっき会ったばかりの人を。
でも、ネパール人はなぜかそれをしちゃうんですよね。。。。。

そう言えば古くからの知り合いのクリスタル屋さんでも
知り合って数日後に「もっといっぱいクリスタルを見せてあげるから」と
言って、家まで付いていっちゃったんだよな。
翌日には夕ご飯まで招待された。

ネパールで、クリスタルを通して出会う人にはなぜかハズレがない。
それどころか、どこか、深くでつながりがある、、、と感じることが多々あります。
不思議な出会いに、導かれる場所。ネパール。
明日から、インドに行ってきます。

ネパールの洗礼・下痢 2008/07/13 11:17:47

ここで私がネパールの首都・カトマンドゥでの常宿のご紹介。

タメルという、外国人旅行者の集る特別地区(?)にあるホテルに毎回宿泊。
最初にネパールを訪れたときに泊まったホテルの従業員ふたり(ネパール人)が
独立して始めたホテル。
ホテルの隣りは、銀行で両替をするのにとても便利。
(街の両替屋さんよりレートもいいし、バンクレシートも発行してくれるし)

特に仕入れの場合は10万円単位で両替するので、銀行を出て10秒でホテルに戻れるのは
安全面においてもとてもいい環境。

銀行の隣りはインターネットカフェ。ホテルから15秒。
ホテルの斜向かいは、ミネラルウォーターやタバコを売っている雑貨屋さん。
ホテルの立地条件も本当に中心部にあり、取引先へ行ったり、また
取引先の人が訪ねてくるのにとても便利です。

小さなホテルだけど、レストランもあります。
疲れて帰ってきて、外のレストランに行く元気がないとき、
病気をして、とても外食なんてできそうにないとき、
レストランがホテル内にあるって本当にありがたいことです。

そう、病気をして外食なんてできそうにないとき
ほぼ仕入れが完了して気が抜けたのか、その晩から激しい水下痢と発熱。
お腹がしぶってイタイ、、、ピーーーなのではなく、
トイレに腰掛けたら、自動的にシャーーーー、、、キバル必要なし。
水を飲んだら、5秒後にシャーーーー、、、なのです。

まいったね、、、到着して間もないし、食べ物にはとても気をつけていたはず。
バナナラッシーだってまだ我慢して、チャイしか飲んでいない。
何がこんなに激しい下痢を誘発したんだろう、、、、、

とにかく、水を飲めば飲むほど、出口から出ていく体内水分。
こんな時は、サトウキビジュース、、、、ジュース屋までたどり着く元気なし。
そうだ、あれだ。アジアのどこの薬局でも売っているパウダー。
水に溶かして飲む、ポカリスエットみたいなの。
抗生剤は日本から持ってきているので、それを服用。
でも脱水症状に陥らないためには体内の電解質バランスを整えないといけない。
あのパウダー、なんていう名前だっけ?オーラルなんとかだったはず、、、、
とりあえず朝だし、フロントまで降りよう。
薬を飲むのに、お腹の中になにか入れておかないと。
それに「日本人女性旅行者A、この日まで生存確認」って証拠にもなる。

4階の部屋から、階段で降りるのが辛い、、、、
ここまで弱っちゃうのか?たった一晩で。

「グッドモーニング、元気?」
ホテルのオーナーのひとりを発見。
「昨日から下痢と熱がひどくて、、、こあたりに薬局ってあったっけ?」
「5分くらいのところにあるよ。それより、大丈夫か?」
「ちっとも大丈夫ではありません、、、、、」

彼曰く
「アヤは忙しく動きすぎ。仕事できたのはわかるけど、
たった4日前に、日本を出て、バンコクに一泊してここまで来たんでしょ?
カラダは疲れているのに、ほとんとホテルの部屋にいないじゃないか。
僕たちと殆んどお喋りしていないし」

、、、確かにそうかも。
思っている以上にカラダは疲れているのかも。
それなのに、日本と同じペースで気候の違う国で走り回っていた私はバカかも。

「ま、とりあえず朝食を食べて。それから従業員をひとり、薬局まで案内させるからさ。」

、、、、ありがたい申し出ありがとう。

食欲はないけど、とりあえずヨーグルトを食べる。

食べ物を食べるって、こんなに体力を使うものなのね、、、、
たった茶碗1杯のヨーグルトを食べただけで、ドカンと疲れがでる。

フロント脇の傍でしばし、休憩、、、、

「具合、悪そうね。薬局行くんでしょ?薬を買いに?」
フロントの女性が声を掛けてくる。

「イヤ、薬は日本から持ってきた。ほら、なんだっけ?水で溶かして飲むパウダー。
下痢の時に飲むの、、、、、」

「ああ、◎×■&のこと?それだったら、今買いに行かすから待ってて!」

本当にありがたい、、、、、1袋8ルピー(約12円)

それが、これ

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文字の読めない人(私もネワーリー語が読めないので、そのうちの一人)のために、
イラスト付きの説明も。

1、まずよく手を洗います。
2、コップ5杯分の水を鍋に入れます。
3、その中に1袋のパウダーを投入。
4、幼児にはスプーンで飲ませる。
5、乳児には、、、、なんだ?おっぱい飲ませているイラストなんだけど、、、
お母さんが最初に飲んで、母乳経由で摂取か?違うよね。

早速、水に溶かして一杯飲む。
しょっぱ甘い、健康だったら絶対飲みたくない味。
でも、飲み干してみるとカラダにじんわり水分が吸収されるのがよくわかる。
5秒でトイレ直行、、、、ってことはない。
干からびていたカラダにエネルギーが戻ってきました、、、と言う感じ。

ネパール旅行中にお腹をくだしたら、絶対これ、です。
もちろん、日本からポカリスエット持参もナイス アイディア。
(味はポカリスエットのほうが断然美味しいし)

一杯飲み干して、ベッドで休息。

「トゥルルルルル、、、、」部屋の電話が鳴る。

「ハロー、、、、、」
「体調悪いって聞いたんだけど、大丈夫?」

もうひとりの、ホテルのオーナーからの電話。

「この時期は急に暑くなったり冷えたり、するからネパール人でも体調を崩しやすいんだ。
それに衛生面でも、、、、ほら、日本と全然違うでしょ?
ところで、インド行きのフライト、どうする?明日のフライトなら席を取れるけど、、、、、」

そうだ、仕入れもひと段落したので10日間、インドに行こうと思って
チケットを頼んでいたんだ!!

「明日は、とてもじゃないけど無理。3日後のフライトにして、、、、」

、、、、本当に3日後に治っているのか?この下痢と発熱。

ネパールでの仕入れ 3 2008/07/10 15:15:37

翌日、暴動もなく約束していたお店に行ってクリスタルを見せてもらう。

籠に、箱にいっぱい詰め込まれたクリスタルを選別、、、、
、、、それでも選んだクリスタルはたいした数にはならなかった。

「家においで。もっとたくさんのクリスタルを見せてあげるから。
今からお店を閉めて、ウチに行こう!!」

本当に「もっとたくさんの」クリスタルがあるなら、やっぱり見せてもらいたい。
うん、それじゃ、お言葉に甘えて見せてもらおう。

お兄さんはお店の鍵を閉めてバイクを持ってきた。
あれ?家までは徒歩圏内じゃないの????

「家はここから5キロくらいの場所。さぁ、後ろに乗って!!」

いざ、出発。

タメル(という、外国人観光客の集る地域)を抜けて、どんどんローカル色の強い地域に入っていく。
今まで、まったく足を踏み入れたことのない地域です、、、、

「知らない人に付いて行ってはいけません」

子供のころから親に何度も何度も言われた言葉。そしてちゃんと言いつけを守ってきた私。

私、今、知らない人のバイクの後ろに乗って、知らない人の家に行こうとしているんだけど、、、、
いい歳をして、外国で。

う~ん、大丈夫なんだろうか?私。

15分後に到着した場所は、絶対一人ではたどり着くこのはできない一般ネパール人の住宅街。

「さぁ、さぁ、2階に行って早速クリスタルを見せてあげる」

お姫様が降りてくるような階段を上り、一室に通される。
ダブルベッドだけがポツンとある、棚に少しだけクリスタルのあるお部屋。

、、、、この部屋、ベッドだけしかないんですけど、、、、、
、、、、ドアは開けたままにしておいてほしいなぁ、、、、、

こんな部屋に通されてどうするの?と素朴な疑問が浮ぶ。

「さぁ、さぁ、ゆっくりクリスタルを見てね」と、ベッドカバーをどけてみると、、、、

R0015040

本当にクリスタル出現

、、、思わず、「oh! crystal bed !!!」 と叫んでしまった私。
すごい、、、、実はこの部屋だけでなく、隣りの部屋もクリスタルで埋め尽くされていた。

「ねぇ、あなた、この家にあなたのプライベートなお部屋はあるの?」思わず聞いてしまう。
、、、、愚問です。なんたってお屋敷ですから。お部屋はたくさんあります。
これだけの量のクリスタルを持っている商人は普通、卸売りといって
アソート(いろんな質のクリスタル混ぜこぜで1つ1つ選ぶことはできない)で、1キロいくら、、、
それも10キロ以上、、、、そういう売り方をする。(もちろん、1キロ当たりの値段は安くなる)

でも、今回は「好きな石を選んで構わない、最低重量制限なし」という
弱小クリスタル屋である私にはとてもありがたいお言葉を頂く。
そして値段も良心的。

選べ、、、と言ってもこの膨大なクリスタルからチョイスするのは相当な時間が掛りそう
(結局4時間掛った)
隣りの部屋に行ったりきたり、お兄さんにも手伝ってもらってクリスタルの選択を始める。
もちろん、私の心に響く石を、、、、、
今回、小さな、質の良いクリスタルを選んでペンダントトップをオーダーしようと思っていた。
昨日まで、他のクリスタル屋さんで「小さくて、質のよい」ものを探していたけど
なかなか数が揃わなくて困っていた。
が、ここにはいっぱいある。

4時間経過してやっとクリスタルの選別終了。
軽く梱包をして、再びバイクでお店に戻り、梱包を再び解いて目方を量り、
支払いをして、再び、今度は厳重に梱包、、、、我、よく働く。です。

さすがに4時間集中してのクリスタル選びは、疲れる。
でもそれに付き合ってくれたお兄さんには本当に感謝。
普通に卸売りをすれば、こんなに時間を掛けずに商売成立するはずなのに。

私を拾ってくれた神様、本当にありがとう。
たまには「知らない人」に付いていくのもいいかも。

このあと他の店で小さなクリスタルのペンダントトップ加工のオーダーをして、
ついでにジェムストーンを選んで指輪やペンダントトップをオーダーする。

これで今回の仕入れはほぼ終了ってところです。

この日はホテルに戻り、シャワーも浴びず、夕食も取らず、ベッドに倒れこむ。
なんとか予定通りに仕入れが終了して気が抜けたのか、
翌朝から激しい水下痢と発熱に襲われる。

きついぞ、この症状。

でも仕入れが終了してからの発病でよかった、、、と安心する私。

ネパールでの仕入れ 2 2008/07/09 18:54:54

さて、次なる仕入れ先に向おう。

次ぎの仕入れ先はきれいな石もジャンクな石も、混ぜこぜ・宝探しをするように
石をチョイスする(しなければならない)お店。

普通、外国人用にキレイな、グレードの高い石を店主が前もって選別して見せてくれる、、、、
このパターンなんだけど、このお店はそんなプロセス一切なし。
、、、でも時々石コロに混ざって素晴らしい石を発見できる、、、
クリスタル・ハンター冥利につきるお店。

そしてここの店主はネパール人に珍しく、口数の少ない人。
「どこの出身だ」「ネパールは何度目だ?」とかの質問をされたことない。
かと言って、無愛想なわけではない。真剣に石を選んでいる私の傍で
ニコニコしながら「好きなのがあったら持っていってね、、」てな感じで、
ひたすらじーっと、選別作業を眺めている。
交わす会話は
「クリスタル、ある?」「YES」
「これ、いくら?」「◎◎△ルピー」
「ありがとう」、、、、、、こんなもの。
このお店と取引のあるインド人に「とにかく安いから」と連れていってもらったのが最初の来店だけど、
名前すら尋ねられたことがない。

ここで1時間ほどクリスタル選び。
私:「これ、いくら?」
店主:「◎◎△ルピー」
「名刺を渡すね、HPも持っているからさ、、、、」

あ、お兄さん、喋った!!「YES」と「◎◎△ルピー」以外に初めて喋った!
、、、、長年通い詰めるとこんなこともあるのか。
さてさて、まだまだ資金的に余裕があるので次のお店へ、、、、

なんと、つぶれていた、、、そのお店、、、、、
ちゃんと事前にアポイントメントを取らなかった私が悪い。

気を取り直して次ぎのお店、、、、、なぜかシャッターが閉まっている。
2日続けて、午前・午後と訪ねてもシャッターは閉まっている。
とうとう3日目に隣りのお店の人に「このクリスタル屋さん、お休みなの?」と聞いてみる。
「ああ、なんだかよく知らんけど、ずっとシャッターは閉まっているなぁ」

!!!!これにはちょっと困った。
本当に事前にアポイントメントを取るべきだった。
お店が移転したなら新しいお店の住所を教えてもらえるはずだし、
お店を閉めて自宅で卸だけやってます、、、ってパターンだってありうる。
最悪なことに、つぶれたお店も、シャッター閉まりっぱなしのお店も、
店主からもらった名刺を日本に置いてきてしまった。

う~ん、困った、仕入れ予定の半分くらいしか石を集めていない。
どうしよう、、、これでは「仕入れ」にならない、、、、、、

確か、遠い昔に、1度だけ行ったことのあるお店を思い出した。

そこはクリスタル専門店ではないけれど、ショーウィンドウに少しだけ
クリスタルが置いてあって、ふらっと入ったお店。
でも、心に響くクリスタルがなくて、「他にクリスタルある?」と聞いたら
「家に在庫がある。持ってくるから明日またおいで」と言われたお店。
、、、でも翌日からカトマンドゥでバイオレンス・ストライキ----新聞にはそう書いてあったけど
私の視点で見れば、単なる暴動、、、が起きて、結局行かなかったお店。
よし、あのお店に行ってみよう!あまり期待はできないけど、、、、、

「ハロー、クリスタルはあるかな?」
陽気なお兄さんが色々とクリスタルを見せてくれる。
でも正味1時間で選んだクリスタルは数えるほど。

「明日、家から持って来るから明日おいで。でもそれより家に来い。
そうすればたくさんのクリスタルを見せてあげるから、、、、」

いくらなんでも知らない人の家にいきなり行くのはなにかと問題。
その問いかけはさらりとスルーして、明日、再来店すると約束する。
、、、、今回は暴動なんて起こりませんように、、、、、、

捨てる神あれば救う神あり

結局ここのお兄さんが私にとっての「ネパールでの救う神」となってくれた。

 

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野良犬だけど、番犬

近所のいろんなお店でエサを恵んでもらっているけど、
定位置はいつも、このお店の入り口。
一度、お店に早く着すぎてシャッターが開いていなかったので
一緒にお店の人が出社するのを待つことに。

ネパールでの仕入れ 1 2008/07/08 12:23:02

6月12日に久々にネパールにたどり着いた。

早速昔からの付き合いのクリスタル屋さんの家にご挨拶に行く。
このクリスタル屋さんとは10年近くの付き合いで、
初めてネパールに訪れたときに知り合った。
知り合ったと言っても彼のお店を自力で見つけた訳ではなく、
たまたま入り浸っていてインド人経営の宝石屋さんの、ネパール人従業員に連れて行ってもらった。
「そうか、アヤは宝石よりクリスタルの原石が好きなのか。じゃぁ友達を紹介してあげるよ」と。
親の代からネパールクリスタル一筋で商売していること、
「商売としてクリスタルを扱っているけれど、それ以上にクリスタルが大好きでとてもいい奴なんだ、、、、あ、別にうちの店(宝石屋)でお金なんて落とさなくてもいいよ、どうせ、僕がいくら売り上げても歩合制の給料じゃないからさ、ハハハ」、、、、本当にいい人である。本当の本当に親切心丸出し。
辿りついた場所は「お店」とは呼べない作りのお店で、絶対に一人じゃたどり着けなかったような場所。
このクリスタル屋さんにめぐり合わせてくれたネパール人(ゴビンダ、元気にしている?)には今でも本当に感謝をしている。

私はまず、ネパールに来るとまず最初にこのクリスタル屋さんでクリスタルを購入する。
そして足りない分を他のクリスタル屋さんで購入。
、、、そのくらい私の心に響くクリスタルを扱っている。
それにも増して、彼の人柄というかクリスタルに対する姿勢に共感できる数少ないクリスタル仲間のひとりでもある。

早速クリスタルを見せていただく
相変わらず美しいクリスタルを扱っている。
奥の丸いカーペットに置かれているのは10キロ以上の大物クリスタル。
ここでひたすらクリスタル選びに没頭する。
かれこれ2時間で、クリスタル選びは終了。

ネパールで一番美味しいネパール料理を作ってくれる奥さん。
ティーンエイジャーになった息子さん。
、、、時が流れるのは速い。
この息子さん、最初に会ったときはまだまだ子供で、
クリスタルで「兵隊さんごっこ」をしていた。
もうこんなに大きくなっちゃったんだ、、、、数年後、恐らく親の仕事を継いで
立派なクリスタル屋さんになっているんだろうな。

お互い歳を重ねてきたけれど、クリスタルを通しての心の繋がりは変わらない。
商売が成功して豊かになると、人が変わってしまう、、、そんな例をいっぱい見てきた。
でもこの人は昔とちっとも変わらない。、、、白髪が増えただけ。
彼は昨年、古くからのお客さんから招待を受け、ヨーロッパに行ったそう。
ヨーロッパの写真をいっぱい見せてもらう。

「ホラ、こんなに道がきれいなんだ!どうしてなんだ??」

答え:ちゃんとした工事をして、ちゃんとしたメンテナンスを定期的にするから。

「ホラ、道にゴミひとつ落ちていないんだよ、どうしたらこんな状態が保てるんだ!」

答え:決められた日に、決められた場所にゴミを捨てて、決められた日時にゴミを回収するから。
間違っても2階の窓からゴミ箱の中身を、道路に捨てないから。
そして運悪くその下を通る人が、そのゴミを浴びてしまうなんてこと、ないから。

例えば、ヨーロッパではこんなことしないから、、、、、

毎回「なんとかならんかね、この状況」と思う。
美観的な問題もあるけど、とにかく臭いがすごい。ネパール人だってこの前を通るとき、ハンカチとかで口をふさぐ。
、、、、でもこれがないと、野良牛・野良犬(ときに猿)は生きていけない、、、
クリスタル選びも終了して、美味しいネパールご飯を御馳走になって、
ベランダに出てしばし休息。

雨季でどんより曇ったカトマンドゥの空に、一瞬太陽が顔を出す。

 

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オーム・シャンティ・シャンティ・オーム

彼がさりげなくつぶやく。

「やっと戻ってきましたね、あなたの場所に」

再びヒマラヤの地に戻ってきた私への、祝福のような一筋の太陽の光。

オーム・シャンティ・シャンティ・オーム

私もつぶやく。

身体の中で、ものすごいエネルギーが周り始める。
ヒマラヤの地で、浄化が始まることをこのとき、理解する。

新商品のご案内 青の光、ラブラドライト

同じラブラドライトブルーでもこんなにも違う表情
同じラブラドライトブルーでもこんなにも違う表情

 

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ラブラドライト 7

大振りなカボション。

どこまでも深く美しいロイヤルブルーが印象的なペンダント。

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縦長ラウンド型。斜め横切る条線がシャープな印象

深いロイヤルブルーながらも発光しているかのような輝き

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ほんのりペールカラーなカボション。

挿し色に入るイエローシラーが美しい

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SOLD OUT

今回のカボションの中で一番の小粒。

小さいながらもロイヤルブルーの輝きはひと目を惹きます。

ここ数年間、何度となくラブラドライトを手にして集中してきたのだけど、

この石だけは「読めない」

例えばホワイトラブラドライト

共鳴してみると高ぶった神経を穏やかにする石なのだな、とすぐにわかる。

でもラブラドライトは。

そのときどきによって、思いもかけない作用や「扉」が開く。

なので、本当に読めない。(それを楽しんじゃっているけど)

これをラブラドライト・マジックというのかな?

そんな風に捉えることもできるかもね。

胸元に添えて、どんなマジックが出現するのか?

夏の夜の月明かりの元で

それをじっくり待つのも素敵かも。

 

ラブラドライト

深いロイヤルブルーのラブラドライトもいいけど、発光しているかのような、ペールカラーも素敵。挿し色のイエローシラーも美しい
深いロイヤルブルーのラブラドライトもいいけど、発光しているかのような、ペールカラーも素敵。挿し色のイエローシラーも美しい

 

ロイヤルブルーのラブラドライトに集中していた後、

ペールカラーに意識を向ける。

発光するかのように輝くシラー。

これもまたラブラドライトならでは!の美しさ。

ロイヤルブルーはひたすら静寂の世界へ誘ってくれて

そして、この摩訶不思議な地上で生きている自分を強く実感した。

参照:足元に大地、空に太陽、星、月

ペールブルーに集中していた日々の出来事。

偏頭痛の嵐に見舞われた6月下旬からの数週間。

その後、ぴったりと頭痛が止む。

鎮痛剤が欠かせなかった私にとっては奇跡のような出来事。

もちろん、これは一過性のものかもしれないし、

正確に言えば、この期間、お酒の飲めない私にとって

信じられないほどお酒を飲む機会があって、2度ほど

悪夢のような二日酔いを経験し、鎮痛剤のお世話になった。

頭痛が止む、というのはこの20年間の日本生活では

奇跡的なこと。痛みのない生活というのは、こんなにも

人を幸せにするものなのか、知らなかった、私。

痛み解放な日々の中、私の周囲の環境が少しつづ、そして

確実に変化する。まるでなにかの準備段階のように。

今、私はしっかりと、大地を踏みしめている。

大丈夫、どんな変化が来ようと、自分を見失うことはない。

、、、と、自分自身に言い聞かせる。

 

「理由付けは必要ない。自分の気持ちに素直に従え。

これからやってくる様々な変化を善悪で判断するな。

ただ、受け入れるのみ」

声にならない声は、そう囁く。優しさと威厳を持って。

なにが始まるのかは、まったくわからない。

でも一つの場所に留まっているより、私は流れていたほうが

心が安らかになる。

それはまるで勢いよく流れる川の水が、濁りをしらないように。

流れに乗り始めた7月もあと1週間。2015.07.22-2ペールブルーのルースの裏は、びっくりするほどのイエローシラー。

 

じっくりと焦らず編み上げています。

今月中には、ラブラドライトのペンダントを

いくつかサイトに掲載する予定です。

 

 

足元に大地、空に太陽、星、月

2015.07.07

息を呑むほどに美しいラブラドライト

 

万年偏頭痛持ちの私は、年に数回、爆発的頭痛の発作を起す。

今年の梅雨に入ってから珍しく超ド級の偏頭痛を2度ほど体験。

「今年の梅雨は、いつもと違うぞ」

頭痛持ちはみんな気圧の変化に弄ばれて苦しむのが宿命なのだけど

今年の梅雨はなんだかスペシャル級。

爆弾低気圧ならぬ、爆弾偏頭痛。

病院処方の薬を飲んでなんとかしのぐのだけれど、

頭痛は治まった、でもその薬の影響か、病み上がりのせいか

足もとが5センチくらい浮いたような、意識はあるのだけど

「しっかりしていない」状態がしばらく続く。

こんなときは、とんでもないケアレスミスを起したり

アポイントメントの日にちを間違えたり、結構な日常生活への影響が。

しっかりしろ、自分。

そう言い聞かせるのだけれどとても不安定な「浮き足」が続く。

そんな日々の中、「青の世界に入り込め」

声にならない声を聞く。

そんなときに目に入ってきたラブラドライト。

浮き足立った状態で青の世界に入ったら、「抜けて」しまうのではないか?

そんな不安が過ぎるわけなんだけど、

その石を手に取っても「青の世界に入り込め」と何かがささやく。

大地を踏みしめるサポートをするから、と。

ラブラドライトと共に時間を過ごしていたある日の朝。

いつものようにマントラを唱えていると

自分の足元に「大地がある」ことを実感する。

足元を見つめ、そして上を見上げると、

そこには「太陽がある」ことを実感する、喜びと共に。

夜には、大地が眠り、そして空には月と星があることを実感する。

視覚的にその存在を認識するのではなく、その存在を実感する。

私はなんて素晴らしい世界で生きているんだろう。

気がつくと「しっかりしていない」自分は消えて

大地と、太陽、月、星の「中間」の空間で私はこれからも

喜びを持って生きていくことを知る。

 

「生きることは、創造すること、愛すること」

遠い昔に、私に語りかけてくれた友人がいた。

多分、私はこれから先、彼のこの言葉が導く方向へ

歩いていくのだと思う。

 

石は私にとってマスター。

まさか、ラブラドライトがこんな気付きをもたらしてくれるとは

想像もつかなかったのだけれど。

 

久々に泣けた本

ブッダ最後の旅・大パリニッバーナ経 (岩波文庫)
まさか経典を読んで泣けてくるとは思わなかった私。
仏陀については学校の歴史の時間でみなさん、習いましたよね?
この本は、仏陀が入滅する前後の出来事が詳細に記されています。

経典なんだけど、とくに仏陀が入滅される場面は美しい小説を読んでいるよう。
弟子であるアーナンダの、師を失う悲しみが痛いほど伝わってきます。
愛する人を失う悲しさ、、、それは2000年前も現代も同じものなのだな、、、、

仏陀というと、遠い昔に悟りを開いた人、、、、そんな認識だったのだけど、
弟子や周りの人を思いやる仏陀の言葉に、彼も生身の、私たちと同じ人間だったのだな、、、
とちょっとだけ、身近に感じることができます。
この思いやる気持ち、日本人が無意識の中に持っている「他人の心を察する気持ち」なんだなぁ、、、
いや、別に日本人以外の人が思いやりを持っていないという意味ではなく
自分の気持ちを抑えてでも他人を察するのって日本人の強い傾向だと思うのです。

仏陀は今のネパール領、インドとネパールの国境近くのルンピニという場所で生まれ、
80年間の生涯をインド国内で過ごしました。
仏陀、ラーマ・クリシュナ、シルディ・サイ・ババ、マハトマ・ガンジーなどの思想家、
映画監督のサタジット・レイ、詩人のタゴール、、インドって物凄く偉大な人を輩出している不思議な国。
何が不思議?かというと、あの土地に行ってみると、
「俺が、俺が!!」と自己主張しすぎの人、
「俺が悪いんじゃない!」とプライベートにおいてもビジネスにおいても「責任を取る」ことを知らない人、
(納期は守れよ、自分でできるって言ったじゃないか)
「ごめんなさい」を言ったらそれはすなわち死を意味する、、、、と思っているんじゃないか?
と思われるほど、絶対に自分の非を認めない人、
(オーダーしたものとまったく違うものが上がってきているんですけど、、)
1ルピーでも多くこいつから金をとってやろうと、商人魂バリバリの人、
(それ、水晶じゃないよ、プラスティックでしょ?そのくらい私でもわかるよ)
こっちからしてみると頭にくること、疲れることいっぱいな国。
そして秩序という意味においても衛生面においてもいまいちな国。
どうしてそんな国に偉大な人が輩出されるんだろう?不思議。

その反面、ごく普通の一般市民、、、、チャイ屋のおやじだったり、リキシャ・マンだったり、、、、、
がさりげなく、会話の中でスピリチュアルなことを言ったりする。
「スピリチュアル」がごく自然に生活に生きている国にあえて
「スピリチュアル」なんて言葉や考えが必要ないんだろうな、と思わせる国。

あの国の、独特なエネルギーの渦の中に身をゆだねると
自分の中の扉が開き、扉の向こう側にある本当の自分と繋がることができる国。

この本を読み終えて、
私が何度も訪れてしまう、あの国で仏陀は悟りを開き、旅し、入滅していったのだな、と思うと、
仏陀が少しだけ私の中で身近に感じることができた。
最初から「神様」だったのではなくて、生身の人間が魂を磨き80年を生き抜いたのだな、と。