ある瞑想のトレーニングに参加したときのこと。
私たちは行者として床に座り瞑想をする。
そのうちのひとりが立ち上がり、シヴァ神となる。
そしてに瞑想をしている行者ひとりの肩をポンッと叩く。
肩を叩かれたら、それはシヴァに呼ばれた合図。
右手を高く挙げ、シヴァに引き上げてもらう合図を送る。
シヴァはその人に手を差し伸べ、立ち上がらせる、、、、
立ち上がった人は、今度はシヴァとなり瞑想を続けている行者の肩を叩き、引き上げる、、、、
特別興味が沸いてきたわけでもないその瞑想。
中盤くらいになって私の肩がポンッと叩かれた。シヴァからの合図。
右手を高く挙げ、引き上げてもらうのを待つ。
参加している誰が引き上げてくれたのかはわからない、暗闇の中だから。
暗闇の中で私は眼を閉じて、座り、引き上げてくれるその手だけを頼って立ち上がる。
今度は私がシヴァとなって、誰かの肩を叩き、引き上げる。
シヴァの役目を終えて、壁際で座り、瞑想を続ける。
そんな中、昔に見た夢がこの瞑想とリンクした。
広い暗闇の中で私は一人、その場に座ったていた。
なにも聞こえない、見ることのできない暗黒の世界。
突然、上空から大きな手が差し伸べらてた。
真っ白に輝く、大きなその手。
差し伸ばされたその手に必死で手を伸ばしている自分。
ここから救い出してくれる大きな、輝く手。
どうしてもその手を取らなくてはいけない。
必死で私も手を伸ばすのだけれど、その手を捕まえることができない、、、
、、、そんな夢だった。
夢から覚めたあと、ものすごい悲しみが襲ってきた。
ひとりぼっちで、暗黒の世界にいる自分をこの世界から引き上げてくれるはずのその白い手。
それを掴み損ねた自分。
もう2度とその手は現れないのではないか?
自分は一生、この暗黒の世界で生きていかなければならないのではないか?
虚しさと悲しみがこみ上げてくる。
大人になってからこんなに悲しい夢をみたことはなかった。
その夢の続きが、現実の世界で、私の元にやってきたような気がした。
あの輝く手はシヴァの手として形は変わっていたけれど。
私に深く関わる女神・ドゥルガー。サイトのトレードマークにもなっている。
シヴァの妻の化身でもあるドゥルガー。
、、、うまくリンクされているな。
シヴァに引き上げられた私の右手は今でも時折、ものすごく熱を持つ。
「あなたはシヴァの手を掴むことができました」という合図のように。
引き上げられた私は、今どんな世界にいるのだろう?
そしてもう2度とあんなに悲しい夢を見ることはないと思う。