IKEAのプラントボールを食してみた

気がつくとベジタリアン歴が15年ほどになっていて、最近ベジタリアン食品が色々なところで見かけるようになったので嬉しくなっちゃって試食を試してみる、というブログのカテゴリーです。

今回はなぜか頑張っているIKEAのベジタリアンフード

IKEAは「プラントベース食材」という表現をしている。初めて知った言葉。「ベジタリアン食材」より確かに範囲が広まっていいかもね。

冷凍食材で熱が入っているので、温めるだけでもいいのかも。エンドウ豆が主成分だそう。「お肉と変わらない美味しさ」、、、とIKEAの店内放送でも流れていた。そんな訳ないだろう。今まで様々な「ベジタリアンミートボール」を試してみたが、「食べない方がマシ」なレベルだった。肉っぽくないからではなく、不味い。なので今回も騙されてみよう、くらいの感じで購入してみたが、期待を裏切る味だった!!

今回はCHAYAマクロビのホワイトシチューに投入してみた(手抜き夕ご飯)。

なに?これ、美味しい!肉としてどうか?と言われると既に肉の味を忘れてしまっているので判断できないけど、美味しい。ファラフェル(ひよこ豆のコロッケ)とは異なる味。多分、肉に近い食感。ソイミートボールと違ってあの独特な大豆臭さもなし。今まで食べてきた(そして後悔してきた)ベジタリアンミートボールはなんだったのか?という美味しさ。家具屋さんのベジタリアンミートボールが歴代第一位!

少し味が濃いめ。まぁこれは私自身が加齢の影響でうす口の味を好むようになってきたからだろう。若者だったらこれくらいの濃いめの味は全く問題ないのではないかな。

通販では取り扱いしていないのが残念。でも月に一度、まとめ買いするために遥々IKEAまで行ってもいいかも。願わくば普通のスーパーの冷凍食品売り場にも置いて欲しい。

ちなみにこれを購入した日にフードコートのベジドック(80円)も試してみた。メインのドックは「インドのベジタリアンバーガー」からマサラを抜いたような味でした。

これからもIKEAでベジタリアン食材が増えるのなら、近くに引っ越してもいいかもしれない。100円玉握りしめて80円のベジドックを気軽に食べに行ける店が近所にあるって幸せなことだよ、ベジタリアンにとって。

10年目の春

今でも、いや、時が経つにつれて当時の映像を見ることができない。10年以上テレビのない生活をしていて本当によかったと、この季節になると思う。インターネットも余計な記事を見ないでここ1週間を過ごしてきた。

あの日の朝のこと、鮮明に覚えている。写真の仏陀像に朝日が差し込んで信じられないくらいに美しいお顔をしていて、うっとり眺めていたことを。いつもと表情が違うんだよな、美しいな、、、その半日後に、大地が揺れた。「神も仏もないじゃないか!」本気でそう思った。朝、あんなに美しい表情をしていたのに。どうしてなんだ?と。1週間、2週間と緊張の続く日々を過ごしていたと思う。桜が咲き始めた。こんなに悲惨な状況なのに、なんで桜は美しく咲くことができるんだろう。美しいから、余計に悲しかった。

記憶は10年経つと色々と曖昧になってくる。10年前のあのときの記憶。鮮明に、昨日のことのように思い出せるのは、朝日が差した美しい仏陀の表情だ。そして悲しいくらいに美しい桜。

毎年、この日になるとこの仏陀像に向かってつぶやく。

「死ぬまで、生き続けよう」 と。

ルドラクシャの紐を作り直す

あまりにもボロボロになったルドラクシャのコードを新調する。毎朝起きて、マントラを唱え、瞑想し、そしてこのルドラクシャを首に掛ける。それが私の日課。今風に言えばモーニング・ルーティーン。たかが木の実、と思う人はそう思うだろうな。でも私にとっては来るべきして手元にやってきた一粒のルドラクシャ。ペンダント仕様にしているけれど服の外には出さず、(人に見せるものではないので)お守りのようにまさに「肌身離さず」身につけている大事な木の実。久しぶりにコードを作り直したので、このルドラクシャの思い出話を書いてみようと思う。

シヴァの涙、と訳される金剛菩提樹の実、ルドラクシャ。溝の数によって対応する神様(もちろん、インドの神様)が異なり、インド占星術で「あなたに対応する」溝の数のルドラクシャを調べてもらうことができる。このルドラクシャが私の元になってきたのは8年前のネパール。

インド・ネパール行きのちょっと前にインド占星術の鑑定を受けた。そこで対応する宝石とルドラクシャを教えてもらった。私の生年月日から導き出されたルドラクシャはとてもレアなもので、本の中でしか見たことがない。(インド・ネパールでは数珠としてルドラクシャは当たり前のように売っている。そしてサドゥや信仰深い人々も身につけている)

「それって見つけるの難しいですよね、現地でも」

「う〜ん、そうですね、、、でもこのルドラクシャ、と星では出てきるんですよね、、、」鑑定師の方もそう言う。

現地で一生懸命探しても見つからないだろうな(そしてぼったくられるだろうな)、もし機会があったら入手しよう。そんな感じで「絶対に手に入れてやる!」という意気込みはほぼゼロだった。

インドに滞在し、その後、ネパールへ。十数年付き合いのあるネパール人宅を訪れたときのこと。何気なくこのルドラクシャの話をした。現地でも見つけるの難しいよね、、、ってな感じで。(ルドラクシャはネパール産が高品質と言われている)

その場でどこかに電話を掛ける知人。「友達が探してくれるって。自分もレアなルドラクシャを欲しいと思っていたところだったからちょうどいい機会だ。明日、またうちに来て。」本当に見つかるの??電話一本で!

翌日、知人宅を訪れるとそこに私が探していてルドラクシャがあった。私は知らなかったのだけど、このネパール知人は、ルドラクシャのコレクターでめずらしいルドラクシャをたくさん持っていた。「身につけるのは、月曜日だよ、シヴァ(インドの神様)の日だ」

さりげない会話の翌日に、探していたルドラクシャが手に入るなんて。なんだかキツネにつままれてたような気持ちだった。次の月曜日が待ち遠しいなぁ、、、、

ルドラクシャを身につけるその日はなかなかやってこなかった。

数日後、私はインドで引いていいた風邪を悪化させてしまい、血痰を吐くほどの肺炎になり2週間も入院生活を送る羽目に。「肺炎ってこうやって急変し、そして死んじゃうんだな、、、」酸素マスクを付け、点滴やモニターに繋がれて横たわる病室でそんなことを思ったのを今でも覚えている。

今思えば、これって命懸けのルドラクシャによる浄化だったのかも。

退院し、ホテルで休養をしていたが、とても月曜日を待ってルドラクシャを身につける元気なんて、なかった。と、いうかそんな「ルドラクシャの日」のことも忘れていた。なくしちゃいけないので、パスポートとともにマネーベルトの中に入れておく。

ある日の午後、旅人友達から電話がくる。「夜に食事会をするから、来ない?お醤油とお味噌が手に入ったから、”なんちゃって日本食”も作るよ」日本食もどきが食べられるなんて、嬉しい限りだ。病後は、NO!マサラ!だ。胃に染み渡る醤油。味噌味の料理を堪能し、久々に旅友達との会話(それも日本語!)。楽しいひとときを過ごす。

ふと、窓の外に目をやると、美しいお月さま。

「今日は満月だね、月が綺麗だ」 友達がつぶやく。そして気づく。今日は月曜日。

満月の月曜日にルドラクシャ。マネーベルトからルドラクシャを取り出し、そっと首に掛ける。満月が、綺麗だな。

翌日から私の心肺機能は格段に良くなる。3歩歩いて息切れしていたのに、ホテルの2階の部屋から1階に一人で降りれるようになった。全ては絶妙なタイミング。ルドラクシャマジックだ。