転んで、立ち上がって、また前に進む。

色々なことが停滞してしまい、本来の居場所から遠く離れてしまったここ数年。

このブログも、そしてネットショップのも更新が止まっていました。

ここ2年ほど、病気と怪我が身に降りかかり長期体調不良の日々を過ごしていました。これほど健康保険証をフル活用したのは初めてのこと(日本の医療制度万歳)

病院行く→要精密検査→戒名の如く病名を頂く。(ちっともありがたくない) これが繰り返される日々。病院にいけば行くほと病名が付くもんだから、治療であっても病院なんか、行きたくない!と、本気で思った。

虫歯と偏頭痛以外、病名なんて要りません!粋がってみても血液検査は私自身のいろんなことを数値で教えてくれる。そして不愉快な症状や痛みというのは人から気力を奪う。もう、ひたすら耐えるしかないし、投薬その他でコントロールするしかない。私の人生の一部である石さえも触れるには気力がなさすぎる時期さえあった。これって相当重症。

自分は何処に向かっていくのだろう。体力というより気力が尽きてしまったような感覚。これってよくないよな、と思いながらも糸口は全く見つからず。

不愉快なほど長い梅雨が明けた今年の夏、撮影のために、とある石に触れる。「もう少し、頑張れるかも」そんな気持ちがどこからともなく湧いてきた。その日からまず、やり残してそのままにしてしまったもの、無意識のうちに「無かったことにしよう」と蓋をしてしまったもの、とにかく中途半端にしてしまったものを一つ一つリストアップしていく。同時にやりたかったけど、形にできていないものについても。途方もなく膨大なリストが完成した。(少々、ゲンナリした。)そのリストを一つ一つ片付けて行こう、どこに向かうのかはわからないが。とても地道な作業だけれど、コツコツとこなしていくうちに(現在進行形だけど)少しづつ、活力のようなものが腹の底から湧いてきた。忘れていた感覚・活力。

ふと、ここ数年を振り返る余裕ができた。

身体的にも辛かった数年間だったけど、一番辛かったのは、活力を失ってしまったこと。そしてそのダメ押しは、恐らく、昨年の指の怪我だったと思う。(これは今振り返って分かることであって、当時はちょっとしたアクシデントくらいの認識だった)facebook の方には少し記しましたが、昨年のゴールデンウィーク明けにざっくりと小指を損傷してしまい、それが当初の診断より深刻な神経を損傷するほどの傷で緊急手術となってしまいました。

手術直後の写真。全体的に腫れています。



「毎年のように手術台の上に乗ってる。嫌になっちゃうな」当時はそんな感じだった。結局半年近く通院し、完全に元のようには戻らなかったけど、指捌きを少し変えれば作品作りには支障はない、くらいに回復した。

回復した、はずだったのだけど、切れて繋がったのは指の神経で、私の気力はプッツリと切れたままだった。それから1年以上が経過した。切れた気力が再び繋がるのには、神経より時間が掛かった。

「どん底に落ちても人は這い上がれる。這い上がったとき、足元に素敵なギフトが置かれている」これ、私がこの人生で学んだことの大切な教訓の一つ。そのギフトはささやかすぎて這い上がって立ち上がったときには、よくわからない。でも時間が経って振り返ると、あれは大事なギフトだったんだ、と気がつく。

ここ数年の間で私、転んだ。で、やっと立ち上がって前を見ることができるようになった。忘れていた気力を思い出した。この先、体力が気力に追いついていかないこともあるかもしれない。もしかしたらまた気力を失うかもしれない。  一歩一歩、前に進むしかない。やっと自分にそんな言葉をかけられるようになった。

、、、、、、と、ここまでがこの数年間に起こった出来事。これ以上、具体的に深く語り出すと、ただの「不幸自慢ブログ」になっちゃうので、ここでおしまい。転んで呆然としている間にコロナという世界を巻き込む病が出現した。私も泣きっ面に蜂の若く、その影響をガッツリ受けた身でありますが、私自身、そして私の周辺の人々、そして多くの人がこの病をきっかけに変化せざるおえない状況にあるかと思われます。転んだどころじゃない、墓穴に放り込まれたよ、という方だっているはず。そんな厳しい状況下の人の、気持ちに寄り添うことはできても勇気付けする言葉は見つからない。言葉を発しても多分、虚しく響くだけだと思う。どんなに絶望しても心の隅で前を向ける時がやってくるということ、信じて欲しいと思う。もちろん、私も信じる。

投稿者:

tigressyogi

1969年冬・東京に生まれる 世界放浪中にクリスタルの美しさに心を奪われ クリスタルショップ Tigress Yogi を立ち上げる 筋金入りの偏頭痛持ちだか、日本を離れるとなぜか頭痛は消える 米国クリスタルアカデミーIntermediateコース終了 出没地:インド、ネパールその他山岳地帯

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